子供の好き嫌いは親のせい?食べないピーマンを「塩漬け株」にすべき理由

知育&教育

「うちの子、ピーマンが嫌いで…」 「娘は虫が本当にダメで…」
子育てをしていると、本当によく耳にするフレーズです。

なんの好き嫌いも持たないまま生まれてきたはずの子供たちは、一体いつからピーマンが、虫が、トマトが、セロリが嫌いになるのでしょうか。

その答えはズバリ、「一番子供の傍にいる親が作り出している」のだと私は思っています。 (もちろん、刺激が強くて本能的に危険と判断するようなものは除きます。インド人だって離乳食に唐辛子は入れませんからね)

「味付けを変えたり、分からないように細かく刻んでハンバーグに混ぜたりしても、キッチリ見つけ出して残すんですよ!だから私のせいではありません!」 そんなお母さんたちの反論が聞こえてきそうです。

もちろん子供だって一人の人間。個体差があるので、全員が好き嫌いゼロなんてことはありえません。現に私だってバナナは嫌いで食べられません。 それでもやはり、「嫌い」の第一歩を作り出しているのは、親の振る舞いであると思うのです。

今回は、その理由と対策を2つのポイントでお話しします。

1. 子供は「親の反応」を素直に信じる

子供にとって親というのは最大の、特に赤ん坊の頃は「唯一」とも言える味方です。だからこそ、起きている間は全力で親の一挙手一投足を観察しています。こちらが見ていないだろうと思っているような時でさえも、五感をフルに使って親の挙動を察知しているのです。

そんな絶対的な存在であるお母さんやお父さんが、例えば家に出たゴキブリを見て「ギャ〜ッ!!!」と叫んで逃げ惑ったらどうでしょう。

言葉が分からない赤ちゃんでも、「あの茶色い虫は、大好きなお母さんを脅かす恐ろしくて危険な存在なんだ」と認知します。そして似たような光景を何度か目撃したとしたら、「ぼく(わたし)もあの虫は怖いし、嫌い!」という結論に至るのは当然のことです。

もちろん、毒ヘビや毒グモなどは本当に危険なので「嫌い認定」されても問題ありません。ただ、「私自身はバッタもセミも見るだけでダメだけど、子供には虫を怖がらない子になってほしい」と願っている親御さんも多いのではないでしょうか。

もしそうであるならば、一番身近な存在である親が、その対象物に対して「動じない」、可能であれば「フレンドリーに接する」ことが大事です。 虫が大嫌いなのにセミにフレンドリーに接するのは至難の業かもしれませんが、せめて大声をあげたり逃げたりせず、じっと静かに心を無にしてやり過ごす。

これは虫だけでなく、食べ物でも同じことが言えます。 自分が嫌いな食材を調理したり食卓に出したりするのは苦痛が伴うと思いますが、心を無にして淡々と扱う(親自身は食べなくてもいい)。そうすることで、子供が特定の食べ物に対してネガティブな印象を持つことは防げるはずです。

2. 食べない食材は「塩漬け株」にすべし

親がいくら美味しそうに食べても、子供が全く手を付けなかったり、毎回必ず残すということもあるでしょう。 ここで声を大にして言いたいのは、「食べない=嫌い」とは限らないということです。

もしかしたら、ただお腹がいっぱいなのかもしれないし、今はそういう気分じゃないだけかもしれない。大人だって、無性にラーメンが食べたい気分の時にパンが出てきたら、ガッカリして食欲も半減しますよね。

何回出しても食べないからと言って、それを「嫌い」と決めてしまうのは親です。 「どうせ食べないから」と二度と食卓に出さなくなってしまっては、子供がその食べ物を好きになるチャンスを完全に奪うことになります。

ちなみに、私がこうした考え方に至る上でとても参考になったのがこちらの本です。
「どうしても食べてくれない…」とイライラしてしまう時に読むと、スッと肩の力が抜けるので、お悩みのお母さん・お父さんにおすすめです。

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「好きなものを報酬にしない」という鉄則

もう1つのコツは、「最初から好きなものを出しすぎない」こと。

子供が好きなものはたくさん食べさせてやりたいのが親心ですが、目の前に好きなものがあれば、当然それを優先して食べます。結果的に満腹になり、気乗りしないものをわざわざ食べる気が起こらなくなってしまうのです。

ここで絶対にしてはいけないのが、好きな食べ物を報酬にすること。

「ピーマンを食べたらデザートね!」という声かけは、一見効果的に思えますが、実は「嫌な思いをしてピーマンを食べれば、好きなデザートが食べられる(=ピーマンは嫌なものだ)」と強烈に刷り込んでいるのと同じです。これでは、子供がピーマンを本当に好きになる日は永遠にきません。

栄養が偏るのが心配でつい言ってしまう気持ちはよく分かりますが、ピーマンを食べなくたって、他の食材でいくらでも栄養は補えます。この報酬型の発言は、ぐっと飲み込むことをおすすめします。

「嫌い」の売却損を確定させない

3回出してみても食べなかったら、4回出す。4回出しても食べないならば、5回出す。

値下がりした株も、売ってしまえばそこで「売却損」が確定しますが、手放さずに保有し続ければ「塩漬け株」になります。食べない食材もそれと同じです。

淡々と食卓に出し続けて、いつかふと食べてみる気になるその日を待つ。 「嫌い」という事実を、親の方から確定させないこと。 それが、子供の可能性を広げるために一番重要なのではないでしょうか。

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